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60年代のスーパー・ロック・トリオ、クリーム結成(1966)
2004年07月16日(金) sun.gif
  即興演奏も取り入れた白熱のステージ、ハード・ロックの元祖

 1960年代後半、有名なバンドのスターたちが集まって新しいバンドを作るスーパー・グループが、いくつも生まれました。中でも66年に結成されたクリームは、その先駆であり、代表格のバンドです。“ヤードバーズ”を脱退し、一時はジョン・メイオールの“ブルース・ブレイカーズ”に在籍して、当時すでにギターの神様と呼ばれていたエリック・クラプトン。元“マンフレッド・マン”のベース/ボーカルのジャック・ブルース。“グレアム・ボンド・オーガニゼーション”から移籍したドラマーのジンジャー・ベイカー、というそうそうたる顔ぶれ。デビュー前から音楽ファンに大いに注目されていた彼らは、66年のファースト・アルバムこそふるわなかったものの、名曲「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」を含むセカンド『カラフル・クリーム』が大ヒット、さらに「ホワイト・ルーム」や「クロスロード」を収録した『クリームの素晴らしき世界』で、トップ・バンドの地位を築きました。

 現在のクラプトンからは想像もつかない、狂気すらただよわせる切れ味と流麗さを兼ね備えたギター、ブルースのディストーション・ベースとビブラートの効いたボーカル、そしてベイカーの地を揺るがすアグレッシブなツーバス・ドラム。3人編成ながら、圧倒的な音量と演奏力、そして1曲が10数分に及ぶこともしばしばの即興演奏も取り入れたステージで、後のハード・ロックやプログレッシブ・ロックにも大いに影響を与えたクリームですが、それぞれにアクの強いスターが集まったスーパー・グループの常として、その寿命もあまり長くはありませんでした。特にブルースとベイカーの不仲は致命的で、ステージでソロを弾いていたクラプトンが、いきなりバックが聴こえなくなったので振り返ってみると、ブルースがベイカーにベースを投げつけて取っ組み合いの喧嘩を始めていたという話もあるくらいで、69年には空中分解してしまったのでした。

7/17〜19の日記の更新はお休みいたします。m(_ _)m
 



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