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小学生の時に新しい鉛筆を揃えてもらった。 「なまえ」と書いてある鉛筆もあって、母がひらがなで 黒のマジックでなまえをかいてくれた。
学校にいくととなりの男の子がいわゆる「名入れ」の 入っている鉛筆をもっていた。 「どうやって書いたの?」ときいてもニコニコしている だけだった。金色の印刷である。
急いで家に帰り、父に話すと、「そんなに上等のものでなくていい」 といって、鉛筆の後ろを少し削って、そこにボールペンで 「まあこ」(HN)と書いてくれた。
「ちょっと違うんだけど…、まあいい」というと、 「誰の持ち物かわかればいいんだよ」と教えてくれた。
新しい鉛筆は胸踊る思い出である。 |
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