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ギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」が全米1位に(1972)
2004年07月29日(木) sun.gif
  アイルランドのシンガー、ギルバート・オサリヴァンの「アローン・アゲイン」が全米1位に。

70年代を代表、そして今も愛され続けている名曲

 1972年に全米で6週にわたってナンバーワンを記録した「アローン・アゲイン」は、ギルバート・オサリヴァンの代表曲というだけでなく、70年代のポップス界を代表する名曲です。優しい歌声、さわやかでいてどこか哀愁を帯びたメロディが日本人好みなのか、特に日本での人気は高く、たびたびCMで使われていますし、珍しいところでは人気アニメ「めぞん一刻」の主題歌とになったこともあります。

 ギルバート・オサリヴァンは1946年にアイルランドで生まれ、ビートルズに刺激を受けて作曲を始めます。当時から彼が影響を受けた作曲家は、ジェリー・ゴフィン&キャロル・キング、バリー・マンら、ポップス黎明期の職業作曲家たちだったといいます。シンプルで懐かしい、暖かみのあるメロディは、そうしたところから学んだものでしょう。デモ・テープをレコード会社に送りましたが、封も切らずに送り返されてきたことに腹を立て、66年に単身ロンドンに乗り込んだオサリバンは、67年にデビューにこぎつけます。しかし牧歌的な歌とメロディが、サイケデリックやハード・ロックなどが先鋭的だった時代に合わず、ほとんど売れませんでした。

 その後70年代に入って、アメリカでシンガー/ソングライター・ブームが起こると次第に注目が集まり始め、「さよならが言えない」などのヒットが出るようになり、72年の「アローン・アゲイン」が大ヒット。続く「クレア」も好評で、一躍彼は時代を代表するメロディ・メイカーとなったのです。当時、ポール・マッカートニーは「僕の後に続くアーティストはエルトン・ジョンとギルバート・オサリヴァンだ」と言い、そのエルトン・ジョンが「ライバルはギルバート・オサリヴァン」と発言、時代が下ってビリー・ジョエルは「僕はギルバート・オサリヴァンの次をねらっていた」という言葉からも、その才能がいかに評価されていたかわかります。
 



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