個別表示

エア・サプライの「シーサイド・ラブ」が全米1位に(1981)
2004年07月26日(月) sun.gif
  オーストラリアのロック・バンド、エア・サプライの「シーサイド・ラブ」が全米1位に。
バンド名どおりの、空気感溢れるコーラスで一世を風靡

 エア・サプライは、イギリス人の、グラハム・ラッセルと、オーストラリア人の、ラッセル・ヒッチコック、この2人のボーカルを中心としたバンドです。彼らの出会いは1975年、オーストラリアのシドニーで行われたミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」のコーラス・キャストとしてでした。当時グラハムは、イギリスで仕事もバンドもうまくいかず、失意のうちに家族の住むオーストラリアにやって来ていたのです。意気投合した彼らはライブハウスで歌い始めたところ、たいへん評判となり、77年にオーストラリアでデビュー。さらに80年には念願のアメリカ・デビューを果たすまでになり、デビュー曲「ロスト・イン・ラブ」から3曲連続で全米チャート5位以内に輝いた後、ついに「シーサイド・ラヴ」で全米1位に輝いたのでした。

 彼らの魅力は何と言っても、グラハムの優しいメロディに、美しいオーケストラ・アレンジ、そして独特のボーカル・ハーモニーです。特に、ソフトで耳ざわりのよいグラハム、切ないハイ・トーンのラッセルという、声域と声質の違う2人の特性を生かし、導入部からサビ前までをグラハムが歌い、サビで一気にラッセルが盛り上げるという、クリスタル・キングのような歌い分けは、聴いていて実に気持ちよいものでした。当時、南半球から届いたペパーミント・サウンドなんてキャッチ・フレーズが付けられていましたが、実に爽やかなサウンドで、日本では特にサーファーに人気が高く、サザンオールスターズや、チューブやレゲエが定番となる以前は、ビーチでのBGMとして欠かせない存在でした。近年はヒット曲こそないものの、現在も活動を続けており、特に日本を含むアジア諸国での人気は高く、ときどきツアーに訪れて、変わらぬ美しいハーモニーを披露しています。
 



- Web Diary Professional ver 2.28 -