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長嶋さん「超人的な回復」…週明けにはリハビリも
2004年03月07日(日) snow.gif
  そうだと思った。そう、願っていた。やっぱりミスターは超人だ!脳梗塞(こうそく)で4日から東京・新宿区の東京女子医大病院に入院している、巨人軍終身名誉監督でアテネ五輪野球日本代表の長嶋茂雄氏(68)が、超人的な回復をしていることが6日、分かった。担当医の聴診器診断に胸をはだけるしぐさを見せる一方、長男の一茂氏(38)が初の見舞客となったサンケイスポーツ専属評論家の大久保博元氏(37)に「超人的な回復だよ!」と明かした。日本中の祈りを受けて、ミスターが頑張っている。〔写真:32年前の昭和47年1月21日、富士山をバックに伊豆大仁で自主トレするミスター。早く、こんな元気な姿をみせてください〕

 人生の大一番で強さを発揮する。その相手が病魔だって同じ。やはり、ミスターはミスターだ。脳梗塞(こうそく)による入院後3日目。長嶋さんが復活への“手応え”を見せた。


 「超人的な回復みたいですよ。(長嶋)監督の回復はすごくて、お医者さんもビックリしてるって、一茂さんが言ってたんです」


 前日の病名発表から12時間。一番に見舞いに駆けつけたデーブこと大久保博元氏(サンケイスポーツ専属評論家)が、玄関付近で興奮気味にまくし立てた。


 家族以外の面会は許されていないものの、大久保氏は看病を続ける長男・一茂氏、長嶋監督付き球団総務部主任・小俣進氏と病院内で約15分間にわたり面談。ミスターの回復力を一茂氏は「超人的な回復」と激白したという。


 その証言を裏付けるように、夕刻に病院から出てきた小俣氏も「すごいよ、あの回復力は…。顔色もいいし、安心した」と笑みを浮かべた。


 超人的回復−。午後3時過ぎから東京・神田錦町の巨人球団本部で行われた“吉兆会見”もファンを喜ばせるものだ。同日午前の精密検査の内容について、原沢広報部長が軽やかな口調で話し出した。


 「意識レベルはきのう(5日)より改善しています。家族の問いかけへの反応も早くなっている。医師が聴診器を当てようとすると、左手で自ら胸を開けようとするしぐさも見せていたようです」


 右半身には依然としてまひの症状は残るが、思い通りに動く左半身を必死に動かそうとしたミスター。脳血流シンチグラフィー検査も「梗塞が見られる周辺で血流低下が見られたものの、それは狭い範囲で止まっている」と良好な所見が発表された。


 点滴による抗凝固剤、抗浮腫剤投与が続けられる中、ミスターが病魔を打ち破っている。そう、勝負強さはあの時と同じだ。


 初の天覧試合(昭和34年6月25日)。昭和天皇の前で阪神・村山から放った伝説のサヨナラ弾を筆頭に、皇室のご観戦試合は10試合で35打数19安打(.542)、7本塁打、10打点。超人業に、列島は長嶋ファンで染まった。


 週明けには再度MRI検査が行われ、右半身のリハビリも病室のベッドサイドで始める予定。一茂氏も「顔色もよくなり、左手で数を数えるしぐさもしていた」とコメントを発表。頑張れ、ミスター!


 大いなる家族愛と野球愛、そして日本中の祈りに包まれて、全快への第一歩を記した。
 



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