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子供の頃、家の近所に駄菓子屋兼雑貨屋のような店が あり、祖母と一緒によく買物にいった。 店の女性店主は新しく入ってきた品物を告げ、 そのなかに「北海道のバターボール」があった。 袋入りでオレンジのつやつやした色の飴玉は、 甘くて美味しそうという印象を与えた。
祖母は「ああこれ、珍しいわね」といって買い求め、 ひとつ私の口へ運んでくれた。 「バターの味そのものではないけど甘くて優しい。」 そんな感想だった。
袋には確か、白と黒の牛の絵が書いてあって、 子供ながら、「北海道というところにはこんな動物が いるんだなあ」と異国情緒的な感じをもった。
最近は見かけないけれど、祖母と私の思い出は こんなグッズで蘇る。 |
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