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ロイヤルサリュート、聞き覚えがある人はいますか? ウイスキーの等級の一つです。 ほら、よく何年物のウイスキーとかいう使い方で、 高級か高級じゃないかみたいなことをいうでしょ。 一般にウイスキーってのは樽に寝かせれば寝かせるほど、 味が良くなると言われてるので、古い年代物の方が概して うまいらしいです。
ロイヤルサリュートってのは21年物のことを指します。 他のは12年物とか書いてるでしょ、 でも21年物はロイヤルサリュートって表記されてるの。 不思議でしょ。
ロイヤルサリュートのロイヤルは”royal”、 つまり”王族の”っていう意味。 サリュートは”salute”、”礼砲”って意味。 礼砲、聞き覚えのない言葉だとは思うけど、 まだ世界をつなぐ交通手段が飛行機ではなく船だった頃、 港に現れる異国の船はその国の人にとってみれば驚異なわけ。 ひょっとしたらいつ攻撃しかけてくるかわからないでしょ。 で、「俺らは敵じゃないですぜ〜」っていう感じで港に 上陸許可を求めるときに、意志疎通の手段として大砲の 空撃ちをするのが通例だったんだと。 逆に「入港してもいいぜ〜」って返事として港から大砲を 空撃ちしたんだが、これが礼砲。
礼砲の数は、入港してくる船に乗っている人間が、 その国でどの地位にあたるかによって撃つ数が違う。 今で言うなら親善大使が何発、外務大臣なら何発って感じ。 その国のトップである王族クラスが入港してきたときは最大の 敬意を払い、21発の礼砲を撃ったそうな。 それが転じ、ウイスキーの21年物を王族の礼砲、 ロイヤルサリュートっていうの。確かに王族なら、 21年物でもがつがつ飲めるんだろうなあ。 |
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