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プロジェクトXアンコール「えりも岬に春を呼べ」
2003年12月09日(火) crowd.gif
     12月9日放送予定
  プロジェクトXアンコール
  「えりも岬に春を呼べ」
    〜荒れ地を森に・北の家族の半世紀〜
 
 死んだ大地に、ゼロから木を植え、森を作る。
半世紀にわたって繰り広げられた、世界でも例の
ない壮大なプロジェクトがある。
北海道襟裳岬の200ヘクタールに及ぶ緑化プロジェクトである。
それは、襟裳の人々にとって、かけがえのない故郷を蘇らせる闘い
でもあった。   
 
 昭和28年、えりも岬の人々は困窮を極めていた。
町に広がる広大な荒れ地の砂が海に流れ出し、生活の糧、
昆布を死滅させようとしていたのである。
荒れ地は、かつて、うっそうとした森だった。
しかし、開拓した人々は、暖をとるために森の木々を切り尽くした。
森はあっというまに、荒れ地と化し、人々に襲い掛かった。
立ち上がったのは、若い漁師たち。砂を止めるために、荒れ地を
森に変える壮大な試みを始めた。
その中に、24歳の飯田常雄がいた。
嫁いだばかりの妻に「必ず森を完成させる」と約束していた。
気の遠くなるような、厳しい自然との闘いが続いた。
牧草の種は、強風に吹き飛ばされ、3年間、全く根付かなかった。
ようやく牧草を植え終わったのが、21年目。
そこから、さらに一本一本苗木を植えた。
 
 漁師たちの老齢化。若者たちの反発。さまざまな困難とぶつかり
ながらも、漁師たちとその家族は、少しずつ少しずつ荒れ地を森に
変えていく。そして、森が広がるにつれ、
育まれた腐葉土から栄養分が地下水に流れ出し、いつしか
、海は豊かさを取り戻していった。  
 番組は、半世紀にわたる、漁師家族の物語を軸に、
壮大な自然の再生のドラマを描いていく。

 今回の再構成では、プロジェクトの現場・北海道えりも町を、
国井雅比古キャスター が訪ね、その映像を交えお送りする。
 



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