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地域固有の食文化の保全や消費者への「食育」などを進めている スローフード協会(本部・イタリア)のニッポン宮城支部は26日、 同協会の評議員会に当たる「世界ガバナー大会」を来年6月、 宮城県内で開くことを明らかにした。国内では初の開催で、 世界各国から35人が参加。 日本の伝統的な食文化や農業を紹介する催しも検討している。
ニッポン宮城支部によると、宮城県でのガバナー大会開催は 11月8日、ナポリで開かれた第4回スローフード大会で 正式に決定した。 農業が盛んで伝統的な食文化が比較的残っている土地柄が評価された ほか、宮城支部の若生裕俊代表らが、この大会で日本人として初めて ガバナーに選任されたことなどがきっかけになった。
世界ガバナー大会は年1回、スローフード協会の事業計画や 予算、決算を審議するために開催。各国からガバナーが集まる。 これに合わせて国内28支部の役員約200人が参加する国内大会も 開く予定だ。 若生代表は「欧米では日本が途上国の食料を買いあさり、 飢餓を生み出しているというイメージが根強い。 日本にも地域に根差した農業や食文化があり、 大切にする人々がいることをアピールしたい」と強調する。
宮城県の浅野史郎知事も「『食材王国みやぎ』にふさわしい イベントだ。県としても協力していきたい」と話している。 スローフード協会は1986年、イタリアのピエモンテ州 ブラで設立。日本を含め世界50カ国に支部を持ち、 会員数は約80カ国で10万人。(河北新報) |
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