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トヨタ・アベンシスXi セダン(FF/4AT) ……246.5万円総合評価……★★★
【スペック】 全長×全幅×全高=4630×1760×1480mm/ホイールベース=2700mm/車重=1380kg/ 駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブ(155ps/6000rpm、19.6kgm/4000rpm)/ 車両本体価格=220.0万円(テスト車=246.5万円)
トヨタが英国から“輸入”する「アベンシス」。 欧州市場におけるトヨタのフラッグシップはどうなのか? セダンのベーシックグレード「Xi」を、 自動車ジャーナリストの笹目二朗が評価する。
自動車ジャーナリストの笹目二朗氏。 欧州生まれのニッポン育ち 英国「トヨタ・モーター・マニュファクチャリングUK」(TMUK)が生産し、 日本に“輸入”される「アベンシス」は、リアウィンドウ下に「MADE IN EUROPE」の シールが貼られていた。コレに期待するところは大きい。 仏「トヨタ・ヨーロッパ・デザイン・ディべロップメント」(EDキ)の 手になるスタイリングは、ほぼコレを満足させる。とくにリアスタイルは、 見送る時間が長いだけにフロントマスクより重要であるが、 3ボックスの正統派セダンとして、なかなか巧いまとまりを見せる。 テールランプやトランクリッドの丸みなどの処理は秀逸だ。 「プログレ」より、確実に一日の長がある。 翻って、エンジンなどの動力性能にはやや失望した。 アウトバーンなどヨーロッパの高速道路をすっ飛んでいくイメージは再現されない。 サスペンションのチューンも同様で、日本仕様の普通のトヨタ車の域にとどまる。 トヨタ車にソレを期待するユーザーがいない、ということなのだろうか。
【概要】どんなクルマ? (シリーズ概要) アベンシスは、英国TMUK(Toyota Motor Manufacturing UK)で生産される英国車。 「アベンシス」の名を使ったモデルとしては2代目になる。 2003年10月6日に、日本国内でのデビューを果たした。 “欧州品質”を謳う足まわりやデザイン、前席SRS&サイド&ニーエアバッグと VSC(FF)を標準で備える安全装備などがウリ。 セダンとワゴンが用意され、わが国では、いずれも「2リッター直噴D-4+4AT」モデル が販売される。FF(前輪駆動)ほか、ビスカスカプリングを用いた 「Vフレックスフルタイム4WD」モデルもカタログに載る。 (グレード概要) アベンシスは、セダン、ワゴンとも、ベーシックな「Xi」と、装備を充実した「Li」が ラインナップされる。グレードによる差異は、室内のトリムレベルや、タイヤサイズなど。 「ブレーキアシスト」「VSC」「カーテンエアバッグ」は、4WDを除いて標準。 カーテンシールドエアバッグは、Liにのみ設定される。
テスト車は、アベンシスのエントリーモデル。 外観上の識別点はタイヤとホイールに加え、ヘッドライトがハロゲン(LiはHID)になる ことや、スポイラーほかエアロパーツの有無など。 インテリアは、ステアリングとシフトノブが革からウレタンになるほか、 リアシートが固定式(Liは6:4の分割可倒式)となる。 |
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