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シンガー、高橋真梨子誕生(1949〜)
2003年03月06日(木) rain.gif
  ドラマチックかつ真摯に恋を歌う“バラードの女王”

 99年には日本酒のCM曲「恋ことば」で、表現力あふれる素晴らしい歌を聴かせてくれた高橋真梨子。父親がジャズクラリネット奏者で、小さいころからジャズを聴いて育った彼女は、16才で博多より上京し、高校に通いながらジャス・ピアニストの柴田泰から歌のレッスンを受けました。卒業後は博多に戻ってライブハウスで歌っていましたが、天才ボーカリストとして東京でも知られる存在だったといいます。そして72年、ラテン・グループのペドロ&カプリシャスの2代目ボーカリストとして、高橋まりの芸名でプロ・デビュー。73年の「ジョニーへの伝言」に始まり「五番街のマリーへ」「陽かげりの街」等のヒットが続き、ドラマチックな歌唱で音楽界に新風を吹き込みました。このグループでラテン音楽・ポピュラー音楽の真髄に触れ、一段とボーカリストとしての実力をつけた彼女は、もっとジャンルにこだわらず日本語を大切にしていきたいと思うようになり、78年にグループを脱退。高橋真梨子と改名してソロの道を歩み始めます。

 79年の「あなたの空を翔びたい」で幸先の良いソロ・デビューを飾り、84年の「桃色吐息」が大ヒット。康珍化作詞・佐藤隆作曲による、エキゾティックなムードとアダルトな色気に彩られたこの曲は、松田聖子や中森明菜といったアイドルが中心だった当時の歌謡界には特異な存在でした。しかしこの大ヒットにより、今ではカラオケの定番となっている「 for you …」といった名曲も評価され、その後も「はがゆい唇」などのヒットで、“バラードの女王”と呼ばれるようになります。しっとりとした大人の恋を歌わせたら右に出る者のない彼女ですが、その歌の世界とは対照的に、本人は随分前にお酒も煙草もやめたといいます。理由は「長く歌を続けるため」。彼女の表現力の秘密は、そんな真摯に歌を愛する気持ちにあるのかもしれません。

★高橋真梨子オフィシャルホームページ(楽曲の試聴も可能です)
http://www.iijnet.or.jp/musix/mariko/index.html 出典「YAMAHA音楽日めくり」より
 



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