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ロックン・ロールの王様、チャック・ベリー誕生(1926〜)
2004年10月18日(月) sun-or-crowd.gif
    ビートルズやストーンズに影響を与えたロックのルーツ

 現在のロック・ミュージックは、ポップ・ロックからヘビー・メタル、グランジにいたるまで様々なジャンルに別れていますがそのルーツを辿れば全て1950年代のロックン・ロール・ムーブメントに行き着きます。そしてその当時のロックン・ロール・シーンを代表する最も重要なアーティストの一人が、ギタリストにして偉大なるシンガー、チャック・ベリーでした。

 チャックは、10代の頃からギターを始め、理容師の仕事の傍ら地元セントルイスのライブハウスでブルース・ギタリストとして活動していました。そんな彼に転機が訪れたのは1955年のこと。ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツの歌う「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が大ヒットし、ロックン・ロール元年ともいわれたこの年、チャックはブルースの神様マディ・ウォーターズに見い出され、マディの所属していたチェス・レコードと契約。デビュー曲「メイべリーン」がいきなりトップ10ヒットとなり、一躍スターの仲間入りを果たしたのです。その後数年の間に彼は、永遠のロック・スタンダ−ド「ジョニ−・B・グッド」、ビートルズらのカバーで知られる「ロール・オーバー・ベートーヴェン」「ロックン・ロール・ミュージック」、ビーチ・ボーイズの「サーフィン・USA」の原曲ともいえる「スイート・リトル・シックスティーン」といったヒット曲を次々と放ち、ソングライターとしての地位を確立していきました。

  また彼のR&Bとロカビリーの要素を合わせた独特のエレキ・ギター奏法は、ギターを小脇に抱えて片足で飛び回る「ダック・ウォーク」と呼ばれるパフォーマンスと相まってエレキ・ギターをロックの主役へと押し上げたのです。彼の影響を最も強く受けたといわれるローリング・ストーンズのキース・リチャ−ズは、後にチャックの60歳の誕生日を祝ったコンサートを企画、これは映画『へイル・ヘイル・ロックン・ロール』として1988年に公開されました。永遠のロック・アイドル、エルヴィス・プレスリーがロックの神様だとするなら、ロックの音楽的な基礎を作り現在まで多くのロック・ミュージシャンに影響を与えているチャック・ベリーは、ロックの王様と呼ぶのにふさわしいといえるでしょう。
 



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