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TOTOのドラマー、ジェフ・ポーカロ没(1954〜1992)
2004年08月05日(木) sun.gif
  あらゆるジャンルのアーティストに愛されたスーパー・ドラマー

 現役バリバリで活動中に、不慮の事故でこの世を去ってしまうミュージシャンは決して少なくありません。1978年の結成以来、「ホールド・ザ・ライン」「ジョージー・ポーギー」「ロザーナ」「アフリカ」などのヒット曲を放ったTOTOの一員であり、ブルースセッション・ドラマーとしても数え切れないほどの名演奏を残したジェフ・ポーカロもその1人です。

 ジャズ・ドラマーのジョー・ポーカロの長男として1954年に生まれ、早い時期からドラムの才能を発揮していたジェフは、18歳の時、「アイ・ガット・ユー・ベイブ」などのヒットで知られるソニー&シェールのツアーで本格的なプロとしてのキャリアをスタートしました。その後友人のデヴィッド・ペイチやスティーブ・ルカサーらと共にTOTOを結成。1982年に発表した4枚目のアルバム『TOTO IV〜聖なる剣』は、グラミー賞7部門を制覇する大ヒットとなりました。メンバー全員が優れたテクニックを持つプレイヤーであったTOTOは、バンド活動と並行して、さまざまなアーティストのレコーディングに参加。中でもジェフの売れっ子ぶりはすさまじく、ポップス、ロック、ソウル、フュージョン、ジャズなど、あらゆるジャンルのアーティストから声がかかる存在でした。小田和正や矢沢永吉、竹内まりや、渡辺美里といった日本人アーティストのアルバムでも、ジェフのドラムを聴くことができます。その柔軟なスタイルと、独特のグルーブ感に満ちたドラミングで、後進の若手ドラマーに与えた影響の大きさは計り知れません。

 そんな彼を悲劇が襲ったのが1992年8月5日。自宅の庭で殺虫剤を散布中に突然倒れたジェフは、その日のうちに還らぬ人となってしまいました。享年38歳。死因は、殺虫剤アレルギーによる心臓マヒであると発表されました。同年12月に行われたメモリアル・コンサートには、元ビートルズのジョージ・ハリスンをはじめ、ドナルド・フェイゲン、ドン・ヘンリー、エディ・ヴァン・ヘイレン、ボズ・スキャッグス他、大勢の著名ミュージシャンが出演し、彼の死を悼みました。
 



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