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アメリカのミュージカル作曲家、リチャード・ロジャーズ誕生(1902〜1979)
2004年06月28日(月) sun.gif
  コンビを失った悲しみをバネに、名作の映画化を完成

 舞台のミュージカルはもちろん、映画のミュージカルでも活躍した作曲家のリチャード・ロジャーズ。そんな彼が作詞家で台本作家のオスカー・ハマースタイン2世(1895〜1960)と出会ったのは、ミュージカル『オクラホマ!』(1943)の制作でのことでした。

 ロジャーズもハマースタインも、生粋のニューヨーカーで、コロンビア大学の出身。二人が一緒に仕事を始めてからは、アメリカの各賞を総ナメする勢いを見せ、前述の『オクラホマ!』でピューリッツァ賞、映画『ステート・フェア』(1945)の主題歌「春のように」でアカデミー主題歌賞、ミュージカル『南太平洋』(1949)でニューヨーク批評家協会賞、などを受賞。黄金のコンビとして、ブロードウェイに30年近く君臨しました。コンビが作品の中で常に追求したテーマは、“自由と平和のためには勇気ある行為を”。センチメンタリズムを漂わせ、民主主義を愛した二人は、最もアメリカ人らしいアメリカ人、ともいわれています。

 二人の最後の作品となったのが『サウンド・オブ・ミュージック』(1959)です。このミュージカルがブロードウェイで華々しい成功を収めていた60年、ハマースタインは亡くなりました。一人になったロジャースは、それでもこのミュージカルの映画化を進め、アカデミー賞5部門受賞に輝く名作を1965年に完成させたのです。
 



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